№13　白馬の大雪渓を登る

　７月27～29日、２泊３日の行程で北アルプス白馬岳登山に参加しました。私以外のメンバーは定期的に登山をしている“山の会”の方々です。何しろ登山靴にアイゼンを装着して大雪渓を登るということで、山育ちの私にとっても、生まれて初めての体験となる山行でした。

　例年ならば梅雨明けして、天気も安定する時期なのに、今年は未だ梅雨前線が丁度長野と新潟の県境を南下中とのことで、最悪のコンディションが予想されました。幸いなことに私達が大雪渓を登っている間は、霧とか小雨程度で済んだため、本当に助かりました。雪渓を登りつめて尾根に出たあたりから暴風雨状態となり、やっとの思いで白馬小屋へ到着、明日はここで足留めかと思ったぐらい夜は大荒れでした。

　翌朝も風だけは未だかなり強かったのですが、みるみる天気は回復して白馬岳山頂から白馬大池へ向かう頃には、時々日も差す程になりました。そこここに咲き乱れる可憐な高山植物の花々を見ると、登山の苦しさは一度に消えてしまいます。このような厳しい環境のなかで、精一杯咲いている花々に、生きることの尊さ、大切さを改めて教えられる思いがしました。

　体力的には未だ“山の会”のメンバーについて行ける、という自信が持てたような気がします。初めて参加した私にペースを合わせて下さったことを心から感謝致します。